13人全員好きになる名作。本を1冊ゲームしながら読む感覚
「十三機兵防衛圏、面白いって聞くけど、本当に評価分かれるって聞くし、買って後悔しないかな…」
「もしかして、このゲーム本当に面白いの?」
そう思って買うか迷っている方へ。結論から言うと、「ストーリー好き・本好き・アドベンチャーゲーム好き」なら間違いなく刺さる名作です。
クリア後の感覚は まるで、長い映画を見終わった後の余韻。だいぶ長い映画だけど、時間をかけただけの価値はあります。
特にすごいのは、すべての伏線が最終的に回収される快感。13人の主人公それぞれの物語が、ばらばらに進んでいるように見えて、最後にすべて1つに繋がります。クリア直前は「うわ、そうやって繋がってたのか!」の連続でした。
最初は「この子が好きだな」と思って進めていても、全員のストーリーを進めないと本当の真実はわかりません。そしてゲームを進めていく中で、結局、13人全員が好きになります。
管理人私の感覚では 「本を1冊、ゲームしながら読んでいる」感覚 に近いです。映画好き・本好きの方には、ぜひトライしてほしい。
この記事では、ヴァニラウェア初体験の30代がPS5でクリアした感想、3つのパートの魅力、合う人/合わない人 を、ぜんぶ正直に書きます。
十三機兵防衛圏ってどんなゲーム?
十三機兵防衛圏 は、アトラスから発売された、ヴァニラウェア(『オーディンスフェア』『龍の冠』などを手掛けてきた、2D絵作りに定評ある日本のゲーム開発会社)開発のストーリーアドベンチャー+SLG作品です。
現代に近い学園生活、戦時下の街、未来世界、そして巨大ロボットで戦う日々 — 時代も場所も異なる13人の少年少女の物語が、複雑に絡み合いながら一つの真実に向かっていく、SFアドベンチャー+シミュレーションです。
※ 出典:atlustube(YouTube公式チャンネル)
作品基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売元 | アトラス |
| 開発 | ヴァニラウェア |
| ジャンル | ストーリーアドベンチャー+SLG(タワーディフェンス) |
| プラットフォーム | PlayStation 4 / Nintendo Switch / PlayStation 5(下位互換) |
13人の少年少女がそれぞれの視点で進めていく群像劇形式のストーリーと、巨大ロボット「機兵」で怪獣と戦うSLGの2つで構成されています。
すべての伏線が回収される快感:これが最大の魅力
このゲームを語る上で外せないのが、「伏線回収のすごさ」。
13人の主人公それぞれのストーリーには、最初は「謎」「違和感」「説明されない設定」がたくさん散りばめられています。
最初は「なんでここで急にこの話?」と思いながら進めるんですよね。時代も場所も違うキャラクター同士の話が、ぶつ切りに見えてくる。
それが、ゲームを進めるにつれて、ピースが少しずつ繋がっていく感覚に変わっていきます。「あれ、このキャラさっきの章で出てきた人じゃない?」「あ、これってさっきの場面と繋がってるのか」。そんな小さな気づきが積み重なっていくのが、本当に楽しい。
そして終盤、伏線が一気に回収されていきます。クリア直前は、「これは買ってよかった」と心の底から思った瞬間。「あの謎の答えがこれだったの!?」が次々に発生します。私の場合、終盤の数時間は止まらなくなって、一気にクリアまでプレイしました。
管理人追想編・崩壊編・究明編:3つのパートで進む独特な構造
十三機兵防衛圏のゲームプレイは、大きく3つのパートに分かれています。
追想編:会話を通して謎を解き明かしていくフェーズ
さまざまな人に話しかけて、情報を集めて、思考しながら真相を解き明かしていくフェーズ。
13人の少年少女がそれぞれ持つ「過去」「人間関係」「謎」を、対話の中から手繰り寄せていくアドベンチャーパートです。
人と話して得たキーワードを、また別の人にぶつけて新しい話を引き出したり、点と点を頭の中で繋いだりしながら進めていきます。
崩壊編:機兵で怪獣と戦うSLGパート
13人の機兵を使い分けて、襲来する怪獣を倒すタワーディフェンス形式。短時間で1ステージが終わるので、合間のSLGとしてサクサク進められます。
究明編:すべての謎を整理していくパート
ストーリーで明かされた事実を、チャート・タームロード・キーワードとして整理できるパート。
運営者の本音を言うと、一番熱かったのは「究明編」。バラバラに散りばめられたストーリーを、整理していくこのパートで、「ああ、そういうことだったのか!」が次々に発生します。
管理人13人主人公の群像劇:最初は1人推しでも、最後は全員好きになる
13人それぞれに視点があるので、最初は「この子の話を進めたい」「このキャラが好きだな」と推しキャラができます。
私もそうでした。最初は「この子の章を先に進めたい」と思って、特定キャラの話ばかり追っていました。
多様な13人:時代も立場もバラバラ
13人の主人公は、時代も立場も性格もまったく違います。
学園もので進む話もあれば、SF的なロボット戦闘の話もあるし、過去や未来の謎を追う話もあります。ひとつの作品で、こんなに違う雰囲気のストーリーを並行して楽しめるのは珍しいです。
その分、序盤は「13人の関係性ってどうなってるの?」と混乱するかもしれません。でも、その混乱こそが 後半の伏線回収を引き立てる仕組み になっているんですよね。
全員のストーリーを進めないと真実が見えない
ゲームを進めていくと、全員のストーリーを進めないと本当の真実はわからない ことに気づきます。
それだけでなく、アンロック条件があるので、進めたいストーリーがあっても、他のキャラを進めないと続きが見られない仕様。結果として、自然と13人全員のストーリーを進めることになります。
視点の切り替えによる発見 が、群像劇の醍醐味です。
同じシーンが、視点を変えると別物に見える
このゲームの面白さで、本当に唯一無二だと感じたのが 「全く同じシーンなのに、別の人の視点から見ると全く違って見える」 体験。
「あれ、これさっきも見たシーンじゃない?」と 既視感だらけなのに、不思議と別の話が舞い込んでくる。
説明するのがちょっと難しいんですが、たとえば:
- さっきまで動かしていた子が、今は目の前にいる
- 今は別の子を動かしているから、さっきの子は動かせない
- 「向こうは今から○○するんだよなー」と前のキャラの動向を思い出しながら、今のキャラを動かす
相手の事情も、こちらの事情も両方わかりながら、少しずつ謎を解き明かしていくイメージ。
この複雑さが、このゲームの「合う・合わない」を作っている気がします。でも大丈夫。ミステリーや「謎を解き明かす」「真実はどこにあるかを究明する」のが好きなタイプなら、まったく問題なし。「複雑なのは謎解きの楽しさ」と捉えられる方なら、確実にハマります。
結果、全員好きになる
各キャラに「好きになる理由」がちゃんと用意されている、というのが十三機兵防衛圏のすごいところです。誰か一人を切り捨てたり、引き立て役にしたりせず、13人全員に主人公の重みを持たせている という設計。
管理人古き良き雰囲気のアドベンチャー、でも最新ゲーム
正直に言うと、私は 「ヴァニラウェア」という開発会社、十三機兵防衛圏をプレイするまで名前も知りませんでした。他作品(オーディンスフェアや龍の冠など)も未プレイです。
つまり、十三機兵がヴァニラウェア作品の初体験。
ブランド名は知らなかったんですが、ゲームを開いた瞬間に「あ、これ私の好きな感じ」と直感しました。
「2Dドット絵」とはちょっと違う、手描きの2Dアート
最初に断っておきたいのが、ヴァニラウェアの2Dは「ドット絵」ではない、ということ。
「2D」と聞くと、ファミコンやスーパーファミコン時代のドット絵を思い浮かべるかもしれません。でも、ヴァニラウェアの絵は 圧倒的に書き込まれた「手描きの2Dアート」。ドット絵とは別物の、絵画のような美しさです。
古き良き雰囲気+最新ゲームのアンバランスさが好き
感覚的には古いけど、ゲーム自体は最新作。このアンバランスさが、たまらない。
私は昔、RPGツクールで作られたフリーゲームをよく遊んでいたタイプで、古き良き2Dの雰囲気をまとったゲームが大好きです。
最近のゲームはどんどん3Dリアル系に寄っていますが、私は「2Dの絵としての美しさ」「絵として完成された世界観」のほうが好み。
十三機兵防衛圏の絵は、まさにそんな 「絵としての完成度を最大化した2D」 でした。
圧倒的に書き込まれた2D表現
ヴァニラウェアの絵は現代的な3Dではないんですが、その代わりに圧倒的に書き込まれた2D。
学園、街並み、機兵戦闘の背景、夕焼けの色味、キャラの表情の繊細さ — どれも「絵として観ていたい」と思える美しさ です。
特に1枚絵やカットインのシーンは、ゲームを止めて「すごい絵だな…」とじっくり眺めていたくなるレベル。
3Dゲームの「動きの自然さ」とは違う、「静止しているからこそ伝わる情報量」 がヴァニラウェアの絵にはあります。
「絵柄」も人を選ぶ要素
ただし、この絵柄も人を選ぶ要素。
「アニメ調・2Dじゃ物足りない」「3Dでないと没入できない」と感じる方には、ヴァニラウェアの絵は刺さらないかもしれません。
逆に「2Dゲームのほうがむしろ味がある」というタイプの方には、 この絵を見るだけでも買う価値がある ほど。
管理人SLG(崩壊編):ストーリーと並ぶメイン要素
崩壊編のSLG(タワーディフェンス)は、ストーリーと並ぶメインの一つ。13人の機兵を使い分けて、襲来する怪獣を倒していくしっかりとしたゲーム部分です。
ただ、運営者である私は 「ストーリーを早く見たい派」 だったので、戦闘は高速進行で進めるスタイルでした。
スーパーロボット大戦のような本格SLGをやり込んでいた身からすると、戦略の深さや演出はそれほど濃くないので、「もう少し戦略性が欲しい」と感じる方もいるかもしれません。
ただ、ちゃんとゲームしないと(戦略を考えないと)クリアできないバランス なので、ストーリーだけ進めればいいわけでもなく、ちゃんと歯ごたえがあります。
短時間で1ステージが終わるので、テンポよく進められるのも嬉しいポイントです。
管理人クリア時間:13人完走で約30時間、社会人にも嬉しい小分け構造
13人全員のストーリーをクリアするまで、だいたい30時間前後。
短時間でサクッとクリアしたい派には少し長く感じるかもしれませんが、1ステージ・1セクションが短く区切られているので、社会人プレイヤーでも小分けに進めやすい構造。
私の場合、勉強の合間に、1日30分〜1時間ずつ進めていきました。
「続きが気になって眠れない」状態が何度もあったので、合間で進めるのが逆に楽しみになる作品です。
クリア後の余韻:「長い映画を見終わった感覚」
13人全員のストーリーをクリアすると、まるで、長い映画を見終わった後の余韻 に包まれます。
「だいぶ長い映画だったな…でも、時間をかけただけの価値はあった」
そんな感覚です。
特に終盤の伏線回収のあとは、しばらくぼーっとしてしまうくらいの満足感がありました。私の場合、クリア後しばらくは「他のゲームに移れない」状態に。
管理人「人を選ぶ」と言われる理由を冷静に
ネット上では「神ゲー」と「過大評価」の評価が分かれる作品でもあります。運営者の体感で「こういう人には合わないかも」と思うタイプを、それぞれ少し詳しく書いておきます。
① 3Dやリアル系のゲームに慣れた人
2Dゲームそのものに抵抗がある方は厳しいかも。
最近のゲームは、オープンワールドの3D、リアルなグラフィック、迫力のあるアクションが当たり前。そういう環境に慣れていると、十三機兵の2D絵は 「古臭く」感じる 可能性があります。
逆に「2Dにも独自の魅力がある」と感じられる方なら、ヴァニラウェアの絵は強く刺さるはず。
② 長いストーリーを「単調」と感じる人
13人完走で約30時間。ストーリーを読むのが好きでないと、単調に感じるかもしれません。
特に追想編・究明編は「文章を読んで進める」要素が大きく、アクション中心のゲームに慣れていると「もっとサクサク進めたい」と思うことがあるかも。
「本を読むくらいの集中力でゲームを楽しめる人」が、このゲームのターゲットです。
③ 1人の主人公を追いたい人
13人視点の切り替えが複雑に感じるかも。
「1人の主人公の成長物語を追いたい」「群像劇は混乱する」というタイプの方には、序盤の視点切り替えがハードルになります。
ただ、群像劇に慣れている方、もしくは「視点が切り替わる楽しさ」を理解できる方には、むしろ大きな魅力。
④ SF要素が「見ただけで拒否反応」レベルで苦手な人
ストーリーの根幹がSFなので、SF要素そのものに拒否反応がある方は厳しいかもしれません。
ロボット、タイムトラベル、未来世界の謎、そういった要素がストーリーの中心に据えられています。
ただし、「SF小説は普段読まないけど、映画を観るのは好き」「SF以外のジャンルの本なら普通に読む」というタイプなら、十分楽しめる と思います。私自身もSF小説は普段読まないんですが、ハマりました。
逆に「ロボット・未来モノは見ただけで拒否反応」「複雑な設定が苦手」というタイプの方には、設定の入り口でつまずく可能性も。
合う人 / 合わない人
| 合う人 | 合わない人 |
|---|---|
| 映画・本好き、ストーリー重視 | 3Dリアル系ゲームに慣れている |
| 伏線回収・推理が好き | 長いストーリーが苦手 |
| アドベンチャーゲームが好き | 1人の主人公を追いたい |
| RPGツクール・フリゲ世代 | SF・タイムトラベルが苦手 |
| じっくり時間をかけて楽しみたい | 短時間でスカッと面白さを感じたい |
まとめ:「ストーリー好き・本好き・アドベンチャーゲーム好き」にハマる名作
ここまで読んでくださってありがとうございます。
十三機兵防衛圏は、映画や本のような濃密なストーリー体験を、ゲームで味わいたい人に強くオススメ。
私のように「ヴァニラウェア初体験」「アドベンチャーゲームが好き」な人なら、最初から最後までハマれる名作です。
管理人作品の世界観やキャラクター紹介は 十三機兵防衛圏 公式サイト で雰囲気を感じてみてください。
「人を選ぶ」と言われるけど、合う人には間違いなく一生もの。ストーリー好き・本好き・アドベンチャーゲーム好き の方は、ぜひトライしてみてください。


